メジャー選手の調整法は、日本とは大違いなのをご存知ですか?
練習の始め方や練習量など、違いがたくさんあります。
メジャー選手たちはどのように調整して、開幕に臨むのでしょう。
調べてみました。
・野手とバッテリー組ではスタートが異なる
日本のプロ野球選手が行っている春季キャンプ。メジャーリーグでは、レギュラーシーズンが始まる前の練習やオープン戦をスプリングトレーニングといい、練習を行う場所自体をキャンプといいます。
日本では、2月1日に一斉にキャンプが始まります。
一軍、二軍もしくは三軍やリハビリしている組などグループ分けはされていますが、ポジションは関係ありません。
メジャーリーグは、チームで異なりますが2月14日頃からバッテリー組(投手・捕手)のキャンプが始まります。野手は数日遅れて合流します。
メジャーリーガーは基礎的な練習は各自で行っています。
日本ではその頃、練習試合などが多く取り入れられているので、日本のプロ野球とメジャーリーグでは、だいぶ差があるようです。
ちなみに、メジャーだとキャンプインをしてすぐ、チーム内の連携・新戦力と交流をして、実践的な練習をしていきます。
オープン戦も早く始まるので、チームで行う準備の期間はほぼありません。実戦中に状態を上げて開幕に挑むことになります。
・リーグ戦を行いながら実戦で調整していく
日本のプロ野球キャンプは、沖縄県・宮崎県で行われることが多く、各球団がそれぞれの場所で行っています。
最近では、日本ハムがアリゾナで行うなど多少変わってきたところもありますが。
なぜ、沖縄県や宮崎県なのか。この理由は、温暖な気候・設備の充実です。
沖縄県は温暖な気候に加え、屋内練習場などの設備が充実しています。
宮崎県は降水量が少なく、温かいこともあり重宝されるようになりました。
メジャーリーグはアリゾナとフロリダの2カ所に15球団ずつ分かれて行われます。
理由は日本と同じく、温暖な気候。
アリゾナは雨が降らないこともあり、スプリングトレーニングに適しているようです。
アリゾナではカクタスリーグ、フロリダではグレープフルーツリーグと呼ばれるリーグ形式でオープン戦が行われます。
実戦を中心として体の状態を仕上げていくのです。
リーグ名は、各地の名産や名物が由来。
アリゾナはサボテン(cactus)が有名なことからカクタスリーグ、フロリダはグレープフルーツが名産なのでそのリーグ名になりました。
ちなみに、メジャーリーグチームだけでなく、大学のチームとの試合も行われます。
・日本プロ野球にはない招待選手の存在とは
日本のプロ野球とメジャーリーグとの大きな違いに、『招待選手』制度があります。
メジャーの枠が埋まっていたり、契約まではしなくとも間近でプレーを見てみたいという場合にこの制度を利用します。
メジャーのキャンプに招待し参加させるのです。
戦力になるようならば、メジャーの契約を結ぶ可能性もあります。
日本の入団テストに似ているかもしれません。ただ、日本の場合は、毎年秋〜冬
にかけて一回だけ開催されます。戦力外通告された選手は新しい入団先を探すため。
チームとしては使える選手がいないか探すために。入団テスト開催の目的は立場によってそれぞれ異なります。
メジャーでは戦力外通告になっても、まだ戦力として使えると判断されれば、招待選手としてキャンプやオープン戦に出場することもあります。
招待選手制度は、試合の人数合わせにも役立ちます。
オープン戦の序盤で、試合を行う人数が不足しないように調整すると同時に、招待選手の実力も測るというメリットもあります。
2018年は、中後悠平選手がダイヤモンドバックスの招待選手として、キャンプに参加する予定です。
実績を残すことができれば、可能性はあります。応援したいですね。
・メジャーリーグの練習量は日本より少なめ
練習量でも、プロ野球とメジャーリーグでは大きな違いがあります。
グラウンドが5面以上ある球団も珍しくありません。
移動がない状態で、さまざまな練習ができるようになっています。
日本では朝早くから夜まで練習は長時間に及びます。10時間を超えて練習をすることも。
ブルペンでの投球数は100球〜200球を投げます。
メジャーリーグはどうでしょう。全体の練習時間は3時間。日本に比べるととても短いです。
投球数も20球ほどで、投球制限があることも。
すぐ実戦に入るメジャーリーグのスプリングトレーニングは調整する目的であり、試合で仕上げていくのです。
日本のキャンプとメジャーリーグのスプリングトレーニングでは、大きな違いがいくつもあるので、アメリカから来た助っ人選手が戸惑うことも多いです。
活躍するには、それぞれの場所で決められた環境に慣れること、合わせることが大切なのかもしれません。
日本のプロ野球とメジャーリーグでは、開幕に向けてだいぶ差がありますね。
違いを探してみると、新しい面白さを発見できるかもしれません。
新しい選手も次々に出てきますので、目が離せないですね!