人気の冬のスポーツ、フィギュアスケート。
冬がスケートシーズンなのは知っているけれど、他の季節はフィギュアスケート選手って何をしているのだろうと疑問に思ったことはありませんか?
どのような年間スケジュールなのか、調べてみました。
・毎年7月1日から新年度がスタート
国際スケート連盟(ISU)の新年度は毎年7月1日。夏真っ盛りのときに、新しい年度を迎えるのです。
ただ、新年度が始まった7月には小さな大会はあるものの、主要な大会は開催されません。
9月中旬頃から国際大会が始まり、3月下旬〜4月上旬に行われる世界選手権が区切りになるのが、おおまかな流れとなります。
世界選手権が終わり、新しいプログラムを4、5月に作っておきます。6月は休暇、もしくは緩い練習をする選手が多いようです。
その後、7月からシーズンインに向けて体力づくり、トレーニングに本腰を入れるのが通例です。
この夏のトレーニングが非常に重要。体力強化と、新しいジャンプの習得具合などによって、冬の迎え方が決まるからです。
全日本合宿も7月末〜8月。この時期、各地のリンクは夏休みの子供たちでいっぱいなので、国外でも合宿をしている選手も多いようです。
・チャレンジャーシリーズは9月から
9月から12月にかけ、「チャレンジャーシリーズ」が始まります。ネーベルホルン杯やフィンランディア杯を含めた10大会から成るシリーズです。
世界選手権は3月です。そこへ身体のピークを合わせるため、9月は助走の時期といえます。
4、5月に作った新しいプログラムの評価を確かめること、更新された採点基準の点数の出方を確認するためにも出場するのです。
9月下旬に開催されるネーベルホルン杯は、4年に一度の五輪シーズンだと五輪予選大会になります。
前シーズンの世界選手権で五輪枠を取れなかった国の選手が、枠取りのために出場することも。
10月第1週目になると、ジャパンオープンが開催。
日本、ヨーロッパ、北米の3組で各チーム4人(男女2人ずつ)のチーム戦で、フリーの合計点で競います。
新しいプログラムをここで初めて出す選手もいるので、注目の大会です。
ちなみに、この大会は現役選手だけでなく、引退した選手も含まれるため、さらに注目を集めています。
・全日本選手権の予選が9月下旬から
日本国内では、グランプリシリーズと同時期に全日本選手権の予選大会がスタートします。
9月下旬〜10月中旬・・・通称「ブロック大会」(東京選手権・関東選手権・近畿選手権な ど)
10月下旬〜11月上旬・・・ブロック大会の上位者が東日本選手権・西日本選手権に出場
日本最高峰の大会、全日本選手権に出場できるのは、この2大会の上位選手だけです。
ちなみに、シード選手として全日本選手権に出場できる選手がいます。
グランプリシリーズなどの大会に出場している選手や、昨シーズン全日本選手権の上位だった選手です。
12月下旬、全日本選手権が開催。日本のフィギュアスケート選手が憧れる大きな節目の大会です。
1月以降は、五輪や世界選手権、四大陸選手権などへ派遣される選手が決まります。
その決め手は全日本選手権が終わった時点の今までの成績などから。
選手が9月からさまざまな大会に出るのは、メジャー大会出場権を獲得するためなのです。
・年明けはインカレや国体などの大会が
大学生が出場する日本学生氷上競技選手権を「インカレ」、高校生が出場する全国高校スケート選手権を「インターハイ」といいます。
年が明けて間もなく行われ、1月下旬〜2月上旬は国民体育大会(国体)も控えています。
国体は都道府県対抗ということもあり、お祭りのような試合雰囲気。
国内ではシーズン最後の大会なので、この大会を機に引退する選手も。
1月下旬・・・ヨーロッパ選手権(日本選手は出場しません)
2月上・中旬・・・四大陸選手権
が開催されます。ただ、五輪があるシーズンは多少スケジュールの変更があります。
ちなみに、2月上旬から下旬に平昌オリンピックが開催されました。2022年の北京オリンピックもその予定です。
ほかにもイベントや小さな大会、ジュニア(中学生)、ノービス(小学生)の選手が出場する大会もあります。
・最も重要な世界選手権は3月下旬以降
フィギュアスケートの大会で、最も大きく重要な大会が世界選手権。
(※五輪があるシーズンは、最も大きな大会は五輪となる。)
3月下旬〜4月上旬に開催されます。
男子、女子、ペア、アイスダンスの4種目が行われます。
大会出場枠は決まっていて、各国最大3名(組)。
この大会の成績で翌年の世界選手権、あるいは五輪があれば五輪の出場人数が決められます。
国際スケート連盟のランキング算出ポイントで、オリンピックと同等の高い格が与えられるので、選手にとって大切な大会なのです。
その後は新しいプログラムを作って休み、新年度が始まるという流れです。
シーズンオフには、プロスケーターのアイスショーやイベントもあります。
ゲストスケーターとして選手が出演することもありますので、そちらも楽しみですね。
フィギュアスケートの年間スケジュール、いかがでしたか?
冬だけではなく、1年間通してさまざまなことをしているのがわかりましたね。
実際に会場へ行って、フィギュアスケートを見たいですね!